2011-04-18

11通目:鮪に鰯

3月11日。

あまりの出来事に、しばらく何も言えなくなってしまいました。
募金もしてるのですが、多くの人が失ったものの大きさを思うとそれがどれだけの助けになるっていうんだ、何もできない者はよけいな事言わない方がいい、という気持ちに心が覆われてしまいました。

ありきたりの言葉だけど、どうか一日も早く避難している方々が落ち着いた暮らしに戻れますように、と祈るばかりです。


地震と津波の被害の大きさもさることながら、今回の震災の大きな懸念事項は原発の放射能漏れによる周辺地域の汚染でしょう。
福島第一原発は事故発生から一ヶ月以上経っているのに、いまだ収束したとはいえない状況です。

正直、今まであまり原発問題に関心がありませんでした。
何となく、チェルノブイリの事故のイメージで放射能が出るから怖いよね
廃棄物とかどうするんだろうなあ…くらいにしか思っていなかった。
ですが今回の震災により、原子力発電というものはどういう仕組みなのか
なぜそれが推進されてきたのか、という事を知るきっかけができました。

とりあえず、原発について知ろうと思い、最初に手に取ったのが
「原発と日本の未来」という本でした。
63ページしかないですけど、原子力発電を取り巻く問題について基本的な事を知るのに大変良い入門書です。
私のような全くの素人が読んでも理解出来るほどわかりやすく書かれています。
今後は、代替エネルギーについての本を読んでいく予定。

とりあえず、できる事からやっていきたい。
ほっといても誰かが片付けてくれる事じゃないんだよなあ、これ。



2011-02-26

10通目:夢みごこち

最近、暖かくなってきた。
昼間はちょっと暑く感じるくらい。

春眠暁を覚えずというけれど、うっかりうとうとしそうな
まさしくそんな暖かさ。

今日はそんな小春日和にうってつけの一冊
フジモトマサルさんの「夢みごこち」を購入。

絵がかわいい…。

フジモトマサルさんの描く動物たちはかわいい。
でもストーリーや台詞からブラックさを感じる。
ぴりっと、とかそんなレベルじゃねえブラックブラックガムもびっくりのブラックさだよ。

物語の最後で「ああ、夢だったんだ…。」で終わるのを「夢オチ」っていうけど
このマンガはひとつひとつのストーリーが「夢オチ」でつながっていて
夢から覚めたのにそれもまた別の誰かの夢でっていうマトリョーシカ構造。
しかも夢の世界は自由なはずなのに「夢警察」なるものが取り締まりに来るという。

安心と不安が同居していて不条理な出来事にもなんだか仕方ないなそういうものかと納得してしまうし話の筋はどんどんあらぬ方向へ流れ続ける。

まさしく夢そのもの。

まさしく悪夢そのもの。




2011-02-18

9通目:海帰線

昨年亡くなった、今敏さんの長編マンガ「海帰線」が新装版になって発売されていました。
以前から読みたいと思っていたので迷わず購入。

海人伝説のある町の神社には「海人の卵」が祀られており、神主の家系は代々卵を世話する役目を引き継いでる。
当代の神主は町の発展のため海辺のリゾート開発を推進する建設会社に協力し、海人伝説を町起こしに利用しようとするが一部の住民や息子の反発を受け、やがて卵を巡り不思議な事が起り始める…という海洋ファンタジーです。

海人という「稀人」と約束を交わした神主の家系における祖父・父・息子の三代の見解の違いと、開発か地元の人間が長らく続けてきた営みの形かという対立が絡みあう中、超現実的な出来事が起るのですが、とても静かに始まり静かに終わって行きます。
夏になったらまた読み返したい。
装丁は旧版の方が良かったので、そっちを手に入れれば良かったかなあと思ったり。


今敏さんはマンガより「東京ゴッドファーザーズ」や「パプリカ」といったアニメの方が有名ですね。
特に「東京ゴッドファーザーズ」は名作で、クリスマスにTV放映すればいいのにって思うんだけどな。ちょっとTVでやるには長過ぎるんだろうか。


2011-01-24

8通目:2 Espressos

コーヒーが大好きです。たぶんカフェイン中毒です。
別に詳しくないけど。
安い豆でいいんだ!嫌みが無くて飲みやすければ。
だいたい家にいるときがぶがぶ飲んでしまうから、高い豆はちょっとな…。

思うに豆の善し悪しもあるんだろうけど、コーヒーはやっぱり
「淹れ方」だよなー。淹れるの下手だけど。
コーヒーを上手に淹れられる人はそれだけでなんか株が上がる気がする。


高浜寛の「2 Espressos」はコーヒーをうまく淹れられる人と下手な人が登場します。
一人は運命の女性を捜しに日本にやってきたフランス人と、もう一人は成り行きで彼を家に滞在させることになった田舎の喫茶店のオーナー。

枠線の外側が全部黒っていうエスプレッソ仕様なマンガです。
絵柄も内容も文学的で美しい。

この人のマンガって不倫ものとか結構出てくるんだけど、なぜか嫌いじゃないんだよな。
(不倫とか恋愛のごちゃごちゃしたやつは小説でも映画でもちょっと苦手だ)
絵が好きだからっていうのもあるけど、恋愛につきものの甘ったるい感じやドロドロさがあんまり感じられないからかもしれない。


コーヒーを飲んだところで、何かが劇的に変わるってわけでもないんだけど
最悪の気分でもコーヒーは丁寧に淹れるようにしよう。
「コーヒーが美味いからまあ、いっか」って思えるくらい、上手に淹れられるようになりたいし。